たけ殺人出産
殺人出産

殺人出産

村田沙耶香

講談社

2014年07月24日頃

概要

「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいいー。そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない…。三人での交際が流行する、奇妙な世界を描いた「トリプル」など、短篇3作も併録。普遍の価値観を揺さぶる挑戦的作品集。

ステータス

読んだ

たけさんの感想・評価

10人産んだら、1人殺してもいい。 ワンフレーズで引き込まれた本。 文章の中に潜んだ美しさと人間の歪さとの対比に、駆け抜けるように読んだ。 少子化の坂を転げ落ちていく現代の果てに、本当にこんな世界が待っているのかもしれない。 殺人出産という社会システムが恐ろしいのではない。人間の社会性や価値観がいとも簡単に書き換わっていく事が、私は心底恐ろしい。 本棚に置いておきたくはないけれど、出会えてよかったと心底思った本だった。

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