それでもまた誰かを好きになる
光文社文庫編集部/一穂ミチ/麻布競馬場/砂村かいり/こざわたまこ/田中兆子
光文社
2026年02月10日
概要
CLASSY.ONLINE で掲載された短編が、待望の文庫化!とびきり不幸でもないけれど、完璧な幸せでもない。そんな「30代」を切り取った、人気作家たちによる「うまくいかない恋」がテーマのアンソロジーです。(著者:一穂ミチ、麻布競馬場、砂村かいり、こざわたまこ、田中兆子、朝比奈あすか、千加野あい、カツセマサヒコ)
ステータス
読んだ
Ayumiさんの感想・評価
久しぶりに小説のアンソロジーが読みたくなって購入。 一穂ミチさん、田中兆子さん、カツセマサヒコさんの短編が良かったけれど、あとは文章に深みを感じられずさーっと流してしまった。 一穂ミチさんは短編が本当に上手で、限られた文字数の中で想像を膨らませさせるような文章が良かった。設定からしてもひねりがあって、やっぱり安定の一穂ミチさん。 田中兆子さんの小説は初めて読んだけど、不機嫌で人をコントロールするタイプの女性の視点で描かれていてとても面白かった。どのように不機嫌な自分と言うものが出来上がるのか、不機嫌を撒き散らした後に回収できない自分のプライドの高さ、だけどそれを俯瞰的に見ている自分もいると言う苦しさ。なんだかとても深かった。 カツセマサヒコさんは話題のエッセイを買ってまだ読んでいないのだけど、小説も読んでみたいと思っていたので、ちょうどよかった。友達がみんな結婚したり、恋人がいたりして、少しずつ友達関係が変わっていく中で、自分だけがシングルであると言う状況と向き合う男性のお話。シンプルな文章の中で、この先どうなるのかなあと好奇心をかき立てられる短編だった。
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