AyumiYABUNONAKA-ヤブノナカー
YABUNONAKA-ヤブノナカー

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金原 ひとみ

文藝春秋

2025年04月10日頃

概要

性加害の告発が開けたパンドラの箱ーー MeToo運動、マッチングアプリ、SNS……世界の急激な変化の中で溺れもがく人間たち。対立の果てに救いは訪れるのか? 「わかりあえないこと」のその先を描く、日本文学の最高到達点。 「変わりゆく世界を、共にサバイブしよう。」--金原ひとみ 文芸誌「叢雲(むらくも)」元編集長の木戸悠介、その息子で高校生の越山恵斗、編集部員の五松、五松が担当する小説家の長岡友梨奈、その恋人、別居中の夫、引きこもりの娘。ある女性がかつて木戸から性的搾取をされていたとネットで告発したことをきっかけに、加害者、被害者、その家族や周囲の日常が絡みあい、うねり、予想もつかないクライマックスへーー。 性、権力、暴力、愛が渦巻く現代社会を描ききる圧巻の1000枚。 『蛇にピアス』から22年、金原ひとみの集大成にして最高傑作!

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Ayumiさんの感想・評価

金原ひとみさんの小説はマザーズを読み始めて数ページでギブアップして以来、2度目の挑戦。そのときは文字から溢れ出る怒りにも似た強さに圧倒されてしまって、わたしには受け止めきれないと思って挫折したのだけど、出版業界に興味があるので、題材としても面白そうと思い購入してみた。 ボリュームがある本だけど、様々な登場人物の視点から交互に描かれていくので、ダレることもなくするする読める。文芸誌の編集長、作家、編集者、作家のパートナーや娘、編集長の息子など、同じ出来事でも視点が違えば見えている世界も違う。 これだけ登場人物がいても誰一人として共感できる人がいない。特に行きすぎた正義感に取り憑かれたような作家と、短絡的な編集者はもう嫌悪感しか湧かない。それでもこの先にどんな展開が待っているのか知りたくて読む手が止まらない。 いまの時代の縮図のような作品で、正義という名の暴力を振るいながらも自分は世の中にとって正しいことをしているんだと信じて疑わない思想や、社会的な流れに沿わない人がいれば徹底的に叩き潰されるSNS、女性蔑視、男性に課されるプレッシャー、読めば読むほど今の世の中ってどう生きていいのか分からないよな、と思った。 金原ひとみさんの文章は慣れていないので読みづらい部分もあり、何度か同じ文章を読み返しながら読み進めた。やっぱり彼女の文章は色で言えば赤で、しかも朱色っぽい赤、怒りと憤りのエネルギーに満ち満ちている気がする。性的な描写が苦手なのでここまで書かなくても‥これは必要なのか‥?と思う部分もあった。出版業会という興味のあるテーマだったから読めたけれど、やっぱりわたしには金原さんの文章は受け止められないかもしれないという結論に至った。

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