黄色い家
川上未映子
中央公論新社
2023年02月20日頃
概要
十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。
ステータス
読んだ
Ayumiさんの感想・評価
なんて本を、読んでしまったんだ。とても良い意味で。600ページもの本を、たった1日で読み切ってしまうほど、すごく勢いのある本だった。登場人物誰もが一生懸命なのに、なぜこんなに上手く行く行かないのか。 わたしは家庭の事情で18歳から働き始め、度胸のないタイプだったので闇の世界には足を踏み入れなかったものの、「お金のない世界」から「普通の世界」を見ながら「あっち側に行くにはどうしたらいいんだろう」と思ったあの感覚を覚えている。花がまさにその気持ちを抱えながら、どんどん沈んでいくのを読みながら、頑張れ頑張れと応援していた。 あまりに重いという人もいるけれど、スピード感があるのでわたしは一気読みだった。リアルな話なのでこういう世界があることを知るというのも大事だと思う。 映画を観ているんじゃないかと思うくらい、情景が目に浮かぶ描写が素晴らしい。確かに明るい話ではないのだが、先が読みたくてたまらなくなる。
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