人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)
江戸川 乱歩
KADOKAWA
2008年05月24日頃
概要
醜い椅子職人は、椅子の中に潜んでいる。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に納品された。革一枚を隔てて味わう女体の淫靡な感触に溺れる日々を送った男は、女を愛し始め、女との接触を試みる…… 〈収録作〉 人間椅子 目羅博士の不思議な犯罪 断崖 妻に失恋した男 お勢登場 二癈人 鏡地獄 押絵と旅する男
ステータス
読んだ
伯方の義母さんの感想・評価
キモ~~~い!!!!(褒め言葉) 手紙はずっと丁寧な文体なんだけど、じっとりしてて湿度を感じる、不快感のある文なのが良い 感情を抑制してるはずなのに内容が粘着質で、そこのズレが気持ち悪さを生んでいるんだ 「隠れ簑でも着た様に、この人間世界から、消滅して了う訳です」←狂気の始まり………… 椅子に入ってしまった瞬間から、社会から消えて、存在をなくしているから、倫理も消えてしまったんだろうな 現実逃避では? 「その外、どんなことをしようとも自由自在なのでございます」←キメー!!! 本当に触れてはいないのに、実際に触れたと同じ温度感で感触を事細かに記しててこわい これが本当に恋なのか?って考えた時に、こじらせた劣情を恋だと勘違いしてるだけなんじゃないかな~と思ったな 身体の重み、体温、感触しか知らないのに(しかも直接触れてないし)、人格を愛していないのに… これは恋じゃないよ~ 見られない場所で肥大化した欲望だよ 言葉は悪いけど、弱者男性のこじらせ暴走物語だと思ったよ でもこの男は完全な怪物じゃなくて、自分の醜さを自覚していて、劣等感もあって、人間らしさがちゃんとある。「人間」だから気持ちが悪くて不快なんだよ これ、意外とファンタジーじゃないと思ってて、心理はとてもリアルだなって あの男は、劣等感、社会からの疎外感、恋愛経験、女性経験ゼロで、だから「直接関われないから隠れて所有する」方向にいったのかなと 現代でいうとストーカーとか、盗撮とか、ネトストとか… 椅子の中に入るという行為がぶっ飛んでるだけで本質としては現代でもあんまやってること変わんないだろって人はいるだろうね 孤独も、承認欲求も、性的な欲求もあるからとても人間らしいね、可哀想だとも思う キモイけどさ 人間椅子は江戸川乱歩の変態性がとっても感じられる作品でだーいすきだな~~
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