中村颯希さんの『ふつつかな悪女ではございますが』の2巻です。 玲琳に最も長く仕えてきた筆頭女官の冬雪は、「玲琳」の様子に以前から違和感を抱いていました。玲琳の身体に入っている慧月が、玲琳なら絶対にしない言動をすることに気づき、ついに「あなたは玲琳ではない」と見破ります。慧月は冬雪に正体を知られ、冬雪から激しい怒りを向けられます。そして冬雪はそこで、玲琳が「慧月」として生きていることを知ります。 冬雪は本物の玲琳と再会します。自分が玲琳を見抜けなかったことを悔やみ、深く謝罪しますが、玲琳は冬雪を責めず、再会できたことを喜びます。 物語が進むにつれて、事件の背後には朱貴妃・朱雅媚がいることが分かっていきます。雅媚は、かつて皇后・絹秀と雛宮時代を共に過ごした女性でした。二人はもともと親しい間柄でしたが、雅媚は皇子を死産し、絹秀は皇太子・尭明を産んで皇后となりました。その後、雅媚の悲しみと絹秀への複雑な感情が積み重なり、やがて憎しみへと変わっていきました。 雅媚はその感情を利用して、玲琳と慧月の入れ替わりを仕組み、慧月を唆していました。慧月が玲琳を憎んでいることを利用し、さらに玲琳と慧月の双方に呪いをかけます。そして最終的な標的は玲琳だけではなく、絹秀でした。玲琳を苦しめることで絹秀から大切なものを奪い、さらに皇后自身も殺そうとしていました。 玲琳は皇后を救うために動き、慧月もまた自分が玲琳にしてきたことを償うため、玲琳に協力します。二人は敵同士だったにもかかわらず、共闘します。慧月は道術の知識を使い、蟲毒には蟲毒を返す「蟲毒返し」によって呪いを術者へ返す方法を考え、雅媚の陰謀を打ち破ります。これによって二人の関係は大きく変わります。慧月は、自分を憎まず救おうとする玲琳に対して、これまでのような憎しみを持てなくなります。 事件が決着した後、玲琳と慧月はそれぞれ本来の身体へ戻ります。そして、皇太子尭明にも、慧月を罰しないように玲琳はお願いをします。 とても面白い。続きを買わなくちゃ。
元の読書記録を見るふつつかな悪女ではございますが2 雛宮蝶鼠とりかえ伝の感想・レビュー
中村 颯希/ゆき哉
一迅社
ISBN: 9784758093705
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