物語はモンタギュー博士の心霊調査のため他の数名とともに丘の屋敷に招待されたエレーナに主観を置いている。読み進めるうちに思い出されたのは『ねじの回転』で読者の想像力を掻き立てる話になり、つまり読み進めるにつれて妙な不安ーー足をつけていた地が実は心許ないのではないものであるかのような危うさを感じる。あるいは自ら望んで深みに進んで行くような……。 シャーリィ・ジャクスンの作品は以前に『ずっとお城で暮らしてる』を読んでいた。ぼくはこの作者と相性が良いのかそれぞれ作品の主人公への共感もとい共振を感じ、まるで自分の中のグロテスクなものを見ているような気がするが、これが普遍的な感想であるかどうかはよくわからない。
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シャーリ・ジャクソン/渡辺庸子
東京創元社
ISBN: 9784488583033
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