「傷ついた君たちは、弱さを利用してもいいんだよ」。 昔、会話の間を埋めなければと無駄に場を仕切って盛り上げようとしては疲れていた時分に、かたや「人見知りで」と言い、そういう部分がかえって可愛らしい、と好ましく思われていた子がいた。 彼女を羨ましいと思ったこともあるし、「彼女なりに悩んでいるのだろうからそんなことを思うべきでない」と自分を戒めたこともある。 弱さを打ち出すことについて、私はまだうまく考えをまとめられていない。
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大前 粟生
文藝春秋
ISBN: 9784163917986
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