本の感想・レビュー
仮面の告白改版

仮面の告白改版の感想・レビュー

三島由紀夫

新潮社

ISBN: 9784101050010

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

miさん

『仮面の告白』は、「正常に女を愛せないという苦悩」と「世間に適応しようとするも、それができない葛藤」が生々しく描かれている。 世間に正常性を証明したい気持ちと、自分の欲求に従いたい気持ちの間で揺れ動く主人公の姿に強く共感した。 主人公の苦悩と失敗は痛々しく、リアルだ。 完全に三島由紀夫自身の話というわけではないだろうが、他人と違う部分がありながらも、それを隠して、自分の形を変えることで世間に順応しようともがいた苦しさが伝わってくる。 幼児期におばあちゃんが女の子のように育てたことが将来の性的倒錯?の大きな原因な気がして、苦しい。 園子を愛せないことに気がついてしまったときの呆気にとられるような悲劇的な気づきと諦めが心を締め付けた。主人公と園子のやりとりが初々しくて、余計に2人が結ばれないことが切なく思われる。 人生の上手くいかなさが苦しいが、同時に自分の上手くいかない人生が私だけの不幸ではなく、三島由紀夫でも思うようにいかないのだと思えて、共感・安堵できる。 人生上手くいかない!もうおしまいだ!と思ったときに、俺もだよ!と言ってくれるように感じた作品。また人生に打ちひしがれたら読みたいと思う。

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naoさん

死を渇望して、誰よりも死を恐れる。 男に欲情して、女と寄り添うことを望む。 矛盾していそうで、どこにでもある葛藤を、 赤裸々にそして詩的に表現している自叙伝。 有名な三島さんの割腹は、 世間へのメッセージと解釈していたけど、 自らの欲望を満たす衝動的な一面もあったのかもしれないと思った。

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