村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』です。 本作は全40章で、奇数章(ハードボイルド・ワンダーランド:「私」視点)と偶数章(世界の終り:「僕」視点)が交互に展開していきます。 以外は上巻のあらすじです。 ハードボイルド・ワンダーランド(奇数章:「私」視点) 35歳の独身男性である「私」は、半官半民の組織「システム」に所属する計算士です。データを特殊な方法で処理・暗号化する専門家で、特に「シャフリング」という技術を得意としています。 物語は「私」が巨大なエレベーターで地下へ向かうところから始まります。ピンクのスーツを着た太った娘(17歳、博士の孫娘)に導かれ、地下の危険な領域(やみくろが棲む場所)を通って、変わり者の老博士の秘密研究所へ到着します。博士からシャフリングを使ったデータ処理の依頼を受け、仕事を終えた「私」は、報酬として一角獣の頭蓋骨を贈られます。 アパートに戻った「私」は、頭蓋骨の由来を調べるために図書館を訪れ、リファレンス係の胃拡張の少女(29歳)と出会い、親しくなります。彼女には図書館から本を頭骨に関する本を運んできてもらい、共に一夜を過ごします。その後、太った娘から電話があり、博士がやみくろに襲われた可能性を知らされます。 さらに、謎の二人組(大男と小男)が「私」の部屋を襲撃し、部屋を荒らして腹に傷を負わせます。「私」は組織からも尋問を受け、事態が急速に悪化していきます。太った娘と再び行動を共にし、最初に行った地下の世界に博士を探しに乗り込んでいきます。 世界の終り(偶数章:「僕」視点) 高い壁に完全に囲まれた静かな町「世界の終り」に、「僕」はやって来ます。門番によって「影」と引き離され、記憶の大部分を失います。町の住民たちは影を持たず、心もほとんど持たないため、穏やかで感情の起伏のない生活を送っています。 「僕」は町の図書館で「夢読み」の仕事を任されます。仕事の内容は、町に生息する一角獣の古い頭骨から夢を読み解くことです。そこで図書館の司書の少女と出会い、交流を深めます。 一方、影は「影の広場」に収監され、衰弱しながらも「僕」に町からの脱出を勧めます。「僕」は大佐や発電所の管理人など町の人々と関わり、壁、川、森、発電所などを訪れて町の構造や一角獣の習性を少しずつ理解していきます。季節は冬に向かい、獣たちの行動にも変化が見られます。獣たちは冬になるとその寒さを乗り越えられず、壁の外でバタバタと死んでいきます。 あらすじをまとめてみると訳がわからないですね。でも不思議と読ませる力があります。さすが村上春樹です。
元の読書記録を見る世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上巻)の感想・レビュー
村上 春樹
新潮社
ISBN: 9784101001579
読者の感想・読書記録
ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。
あなたの感想も、読書仲間へ
ブックミーで読んだ本を記録して、感想を共有できます。
ブックミーアプリをダウンロード