本の感想・レビュー
マリー・アントワネット 下

マリー・アントワネット 下の感想・レビュー

シュテファン・ツヴァイク

KADOKAWA

ISBN: 9784042082088

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

Ayumiさん

ツヴァイクの大作の下巻。下巻に入る時点ですでに革命は起こっていて、下巻300ページで描かれるのは王室の没落と政治的な動き。その混乱の渦の中でマリーアントワネットがどのように暮らしていたのかという部分はこれまで知らなかったことなので、とても興味深く読んだ。 年表で見れば数ヶ月のことでも、その間彼女がどんな環境で、どんな想いで暮らしていたのかが細やかに描かれていて、同情をせずにはいられない。ここで描かれる女性は、最後まで精神を強く持ち、自分の頭で考え、罪のない人たちを守る、成熟した女性。上巻とのコントラストが素晴らしく、ああ彼女は頭が空っぽの快楽主義者だったのではなく、単に若かっただけなのだ、本当は聡明で強い女性だったのだと思い知らされる。 フェルゼンとマリーアントワネットの関係が妙に恋愛タッチで描かれていることに抵抗がある人も多いみたいだけれど、こればかりはわたしたちには真実はわからないので、話半分に読むのがおすすめ。 それにしても革命というのは名ばかり立派なもので、ひとりひとりの命がどんなに軽々しく扱われていたのかと、人間の愚かさを突きつけられる。残虐な描写もあるので読んでいて楽しい気分になる本ではないけれど、読んで良かったと思う一冊だった。

元の読書記録を見る

あなたの感想も、読書仲間へ

ブックミーで読んだ本を記録して、感想を共有できます。

ブックミーアプリをダウンロード